恋愛の資格 - 小西克幸.mp3
能正常播放的歌曲才可以下载
[00:05.41]仕事に没頭する毎日と趣味に興じる生活スタイルの中で、[00:11.48]少しずつ心の傷も癒え、平穏な日々を送っていた。[00:18.78]時々彼女のことを思い出す。[00:22.45]ぼくよりもっと素敵な恋人を見つけて、幸せになっていてほしい。[00:29.02]心底そう思う。[00:32.45]恋愛に関しては、ぼくは本当に駄目な人間だから。[00:40.28]社内で後輩の女の子から告白を受けたことがある。[00:46.34]なにかにつけぼくに気を使ってくれる。[00:49.08]とても性格のいい子で、異性としても決して嫌いなタイプじゃなかったが、[00:57.05]ぼくは申し訳なさそうに頭を下げるしかなかった。[01:03.40]ごめんね、ぼくは恋愛する資格のない人間なんだ。[01:10.25]後輩はえっと言ったきり、もじもじしながらずっと下を向いていた。[01:19.93]断りの言葉にしては意味不明に思われてるに違いない。[01:25.78]しかし、今のぼくには他に適当な言葉がなかった。[01:33.15]困ったぼくは、思いついたように言った。[01:37.98]そうだ、ぼくなんかよりずっといいやつが社内にいるじゃないか。[01:42.61]今度紹介してあげるから。[01:46.65]運良く上司からの呼び出しを受けて、ぼくは体よくその場を離れた。[01:53.17]後輩の女の子が俯いたまま立っている姿を尻目に、ぼくは足早に立ち去った。[02:02.05]これでいい、ぼくに恋愛感情を持ってくれるのは有難いが、[02:08.64]今のぼくにはそれを受け入れる自信がまったくない。[02:15.31]だからこれでいいんだ。[02:19.84]そう自分に言い聞かせたが、[02:22.82]逃げ場をいつも求めている臆病な自分にちょっと苦笑いした。
展开